内定。

本日付で、内定が出た。
私のではない。
私が大切に思ってきた人に。

心から、おめでとうございます。
そう伝えたい。

そして、正直に言えば、
私の役目も終わったかな。
私の背負ってきた鉛は溶けた気がする。
冷えれば固まってしまう。
熱いうちに上手に扱うことだ。
自分もやけどを負わないように。

私が今まであの人のためにできたことは少ない。
存在している。私と話をする。
それでかまわないと言っていた。
私はそれでは納得できない。
きれい事にきこえる。

あの人は私にいろいろな力をくれた。
私があの人にできる、最後で最大の祝福を、
そしてあの人がわたしにくれる最後の力は、
一致しているように思う。

それは本心？

きっとそういう。
私を確かめるように。
でもそれは、あの人自身に問い掛けているべき。

どこまでが本心？
私を守るふりして、自分を守っていないといえる？
自己満足じゃないと言える？
自分の精一杯と言える？
自分の本質にうそをついていないといえる？

私はだまされてもいい気がする。
今までだってだまされてきたし、
人を疑ってかかり、欺いたりもしているから。
でも自分をだましてはいけない。
自分を疑ってもいけない。

ありのままの私を見せる。
あの人も、1度でいいから私にありのままを
本音をむきだしてくれることを願う。
私は私を守る。

サービス業に就く人間。
その私がこんな性格を持ち合わせてはいけないだろう。
でも私は人間が苦手。
信用するのは難しい。
うわべでいい人を、いい店員を装うのは得意だ。
多分、仕事に支障はないだろう。
私はあの人の自己満足の材料に使われるのはまっぴらだ。
そこまで献身的な人間にはなれない。
そこまで偽善者でもいれない。
そこまでの優しさはもちあわせていない。

私はうわべでも、
ひとりぼっちにならない方法を知っている。
そちらを選ぶ。

さて、決行の日はいつの日にしようか。